現在乗っている車は、2018年に買った「スズキ エスクード 1.4ターボ」。
すでに7年近く経っているのもあるが、世の中的にはかなりマイナーな車だ。しばらく前にハイブリッド仕様が出たが、現在はもう売ってない。後継車はフロンクスではなかろうか。
そのエスクードだがもうすぐ新しい車に乗り換えることになったので、その前に書き留めておこうと思う。
この手の車はかつてはSUVと言うよりもクロカン四駆やRVという言葉の方が一般的だったが、初代は(80年代後半から90年代)すごく人気で、5ドアのNOMADE(ノマド)もよく見かけた。(最近は5ドアのジムニーでノマドの名称復活させましたね)
この車の面白い所の一つは、輸入車であること。なんとハンガリー生産である。スズキはインドの工場が有名だが、ハンガリーにも生産拠点を持っている。
エスクードの欧州名はビターラだ。いや逆か?ビターラの日本向けがエスクードと言う方が正しいかもしれない。実際日本仕様で選べるオプションは欧州より圧倒的に少ない。

なぜ、この車を選択したのか?
当時はまだAE86も所有していたが、普段は4ナンバーの「ダイハツ ハイゼットカーゴ 4WDターボ」で5速マニュアル(笑)に乗っていた。ちなみに、その前のエブリィも4ナンバーで4WDターボ5速マニュアルだ。偏ってると言われれば素直に認める。もう変な癖かもしれない。
参考までに車歴:AE863ドアGTVストリート仕様 → EP71 Riダートラ仕様(競技未参戦)→ AE862ドアGTダートラ仕様(2020年まで)→ (2006年から2台目)スズキエブリィ → ダイハツハイゼットカーゴ → スズキエスクード (2025年まで)→ ???
軽1BOXは近所なら使い勝手は最高だったが、だんだん登山など遠出が増えてきたこともあり、もっとロングツーリングでも負担が少ない車にしたくなってきた。あとハイゼットだと山からの長い下り坂でフェード(ブレーキのオーバーヒート)気味になるのも問題だった。
なので、山岳の未舗装路(八ヶ岳の桜平とか)や雪道を問題なく走れて、走る・曲がる・止まるの基本性能がしっかりしていて、ある程度の長いドライブでも疲れないと思える車、たまに後席に人を乗せる機会もある。つまり中型のSUVだ。

もうどのメーカーもSUVを発売していたが、自分の好みに合う車はあるだろうか?
これまで割とコンパクトでハードな車に乗っていたし、これからも狭い道を走る機会があるだろうから大きすぎない方がいいな。どれがいいかな?最近のSUV流行りに乗っかってきた(雰囲気の)車はやだなぁ、とか・・
更に、それなりにスポーティなエンジンがいいな、オートマでもいいけどCVTのフィーリングは好きじゃない。あっパドルシフトは欲しいね、足もハードめの方がいいとか、ワガママを通してチョイスしたのがエスクードだった。

エンジンはスイフトスポーツ用の仕様違いで1.4L直噴ターボ、136ps トルク210Nm。トランスミッションは6速AT。駆動はFFベースだがAUTOモードだと滑ったら4WD。SPORTモードにするとトルクスプリットの常時4WDになりエンジン回転も高めになる。
他にもSNOWモードやLOCKモードがあり、このモデルからラダーフレームをやめてモノコックフレームになったものの、そこは長年続いた4WD車のブランドだ。見た目だけのSUVではない。
この車の最も良いところは?と聞かれたら、軽いことだと答える。見た目の印象の割に車重1220kgは軽い。おかげで低中速域からの加速はいいし、SPORTモードだと山道でも想像以上に速い。サスペンションは少し硬めだが速度が乗ってくると丁度いいし、よく曲がる。とてもスズキらしいと思った。
内装がシンプルなのも多少は軽さに効いてるだろう。ソフトパッドや表皮が殆どない内装は、個人的には全く問題ない。そもそも「質感の高い内装」と言われる様な車に乗ろうと思ったことがないからだ。安いんだからいいじゃない。(そこはこれまでの車履歴の続きなので・・)

新車で購入したが、車両本体+オプションと諸費用込み込みで300万円を切った。当時のスズキで最も上級車(の方?) だが、程よく仕様の割り切りと基本性能の確保がされていると思った。
では、ここまでたくさん持ち上げたので気になる点を上げましょう。
・走りは概ね気に入っているが、山道で曲がりながら段差を越える時に(ヨー方向に)グニャっと捩れる。それなりに重心が高い車だからこんなものかもしれないが(類似他車と比較できるほどの経験がない)、ブッシュが負けてる感もあるし、リヤの(ボディか足回り)剛性の問題かもしれない。
・内装のビビり音は結構早く出始めた。
・レーダーサポートブレーキが装備されているが、誤作動やエラーが多い。民家の壁、速度超過のレーダー、渋滞検知のレーダー、トンネル入り口の壁等で反応したり、エラーで一時機能停止になったりする。でも不必要に突然急ブレーキがかかる事はないし、必要な時に反応しなかった事はないのでまぁいいやと思っていたが、最新の物はどうなんだろうか。
・オートワイパーやオートライトの制御が、自分の思いと合わない。性格の不一致か?
・ワイパーの拭きムラが出る。デザインワイパーの設計だと思うが、部分的に当たりが強すぎたりする。
・アイドリングストップからのE/g始動時にショックが大きい。
・アイドリングストップ状態での信号待ちで、始動時に容赦なく無慈悲にバッテリーが死んだ。電圧の警告とか出てくれると助かる。とはいえ、点検時に「そろそろバッテリー変えた方がいいですよ」と言われて、すぐに交換しなかった自分も甘かった。アイドリングストップ対応のバッテリーは大容量で高いので、今は毎回アイドリングストップOFFにしている。
・他にも6速じゃなくてもう1速欲しいとか、AUTOモードとSPORTモードの中間ぐらいのギヤシフト制御が欲しいとか。(コスト度外視の意見)
一応気になる点を挙げてはみたが、どうしてもダメと言うほどでもない。でも5年以上経った頃から気になる点がより気になり始めて、そろそろ乗り換えようかなと思い始めた。

と言うことで、あともう少ししたらエスクードとお別れになります。
予想以上に軽快な走りで楽しい車でした。ずっと競技車両と軽貨物1BOXのマニュアル車に乗っていた僕にとっては、その時の嗜好やライフスタイルに合ったいいチョイスだったと思う。
趣味や車の使い方がおおよそ変わらないので次の車もSUVです。それはいずれ記事にしますんで。
おまけ
ところでSUVって「スポーツ・ユーティリティ・ビークル」のことですが、もうスポーツ関係なくない? 以前はマリンスポーツ、スノースポーツ、アウトドアアクティビティ等々、クロカン四駆程ではないけど少々ラフな扱いがあり、悪路走破性や最低地上高の確保も必要な車に向けたカテゴリーと解釈していたのだが、近年はピアノブラック塗装したフェンダーモールとかアンダースポイラーとか、とてもラフな用途に使う気がしない状態のSUVを見ると、あくまでアウトドア的なイメージを持つ車のカテゴリーなんだと納得した。
「スポーツカー」だって人によって定義が全く異なるよな。全然速くなくても真っ赤なオープンカーは多くの人がスポーツカーと認識するだろうし、ファミリーカーベースでゴリゴリの競技車両もあったりする。 これはロックか?歌謡曲か?も似ている。
そもそもカテゴリー分けは、説明や会話をする上で大まかな理解をするのに必要なんだと思っておこう。